小児の皮フ病~アトピー性皮膚炎とみずいぼ~
2018.4.16
アトピー性皮膚炎とは増悪・寛解を繰り返す搔痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つと定義されています。
アトピー素因は家族歴・既往歴に気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎などの疾患があること。またIgE抗体を産出しやすい素因であることが上げられています。
症状は年齢によっても個人差が出ます。
乳幼児では頭、顔を中心に出現する。経過が進むにつれて、手、首、足首、耳周囲にも広がります。
学童期以降では皮膚全体の感想が著明となり光沢と柔軟性が乏しくなる。皮疹は顔面、頚部、四肢関節屈側に多くなります。
検査は血液検査で血清IgEや血清LDHが高値となり好酸球数も300/㎣以上となってくるとアレルギーの活動性が高いと判断出来ます。
治療は基本的にスキンケアが必要です。
当院ではその他に内服薬や外用薬(塗り薬)によって治療をしています。
みずいぼ
みずいぼはウイルスが原因で起こる皮膚の感染症で伝染性軟属腫と言います。
1mmから3~4mmの皮膚色の中心臍窩を持つ丘疹です。
内容物は白色粥状物質で軟属小体と呼ばれていてこの部分にウイルスが多く含まれています。
①好発部位は腋窩の下や、胸、腹部、が中心です。
②治療
発見したらすぐに数が少ないうちに専用ピンセットで摘出することが良いでしょう。
かゆみを伴ったりかき壊してしまうと、とびひなどの他の皮膚感染症にかかったり、アトピー性皮膚炎がひどくなったりしますので早期に取りましょう。
2mm以内で10個以内ならそのまま取ります。どうしても痛んだり、摘み取ることに不安がある人には表面麻酔テープを貼付けして約30分から1時間後に摘出することをお勧めします。
麻酔テープは保険適用がないためテープ代のみ自費となります。
③プールに入っても良いのか
プールの水ではうつらないので入っても構いません。水着やタオルは共用しないようにし、プール後はシャワーで洗いましょう。
水いぼの部分は、水をはじくタイプの絆創膏をはっておくと良いでしょう。